歌詞解釈
海は月から遠く、触れることはない。夜の闇の中、ただただ寄せて返す海は、心もとない。それもあって、一筋の明かりに引き寄せられるのだろう。照らし出される方向に、導かれるように。遠く離れた、推し量るしかないひとに宛てられているかのよう。伝えられ…
三月の歌(雪の果て) 作詞/曲 大野円雅 雪の果てで 思い出した忘れていた 声がしたから 雪に溺れ 山波にさらわれ見失った果てで 聞き取った 足音 水の音手のひらに 風のたなびき 言葉になろうもう 忘れないように言葉になろう囁かれたままでいよう 探し当て…
*夏目漱石『夢十夜』よりわたしが死んだら作詞 中村安伸作曲 大野円雅わたしが死んだら土に埋めて下さい大きな真珠貝で 掘って星の破片を 墓標に置いて墓の傍で 待っていてまた 逢いに来ますから日が昇るでしょうそれから 日が沈むでしょうそれから また昇る…
As imperceptibly as GriefThe Summer lapsed away-Too imperceptible at lastTo seem like Perfidy-悲しみのように いつの間にか夏は 過ぎ去った―ついに あまりにそっとなされた不実のように―悲しみが過ぎ行くように、夏がいつの間にか過ぎ去った。「不実」…
*Because I could not stop for Death― 「“死”へと立ち止まれなかった 私のために― 」「なぜなら」から始まる。エミリー・ディキンソンにとって既視感のある風景の、その途中からふいに語り始める。ずっと「死」を夢見ていたことを、ふと思い出したように。…
遠雷 ましまろ作詞/曲:真島昌利 わだかまる雲 ひっぱるネオン半開きの窓 南へ走る 列車の音が風に途切れてる ふらり ふらふら考えている考えてもない眠くない 錆付く鉄の 橋の下にはカラスの休日 海賊たちの 遥かな歌を思い出している ふらり ふらふら考え…
したたるさよなら ましまろ作詞/曲:真島昌利 なまめく 虎の縞模様夕陽の首が 折れている 19世紀の絵の中の海へ 思い出 冬の体育館シャッター 逆光のままで 吐く息白い 冷たいやさしさ したたる さよならしたたる さよなら なまめく 虎の縞模様夕陽の首が 折…
体温 ましまろ作詞/曲:真島昌利 いいにおいがする 懐かしい匂いコマ送りのまま 砕け散る波に真冬の海で おぼれる 金属の夢 自転車に乗って 君と二人乗り枯れた木の肌に 染みる昼下がり坂道下るスピード 凍るドーナツ かじかむ言葉を 擦り合わせて柵の向こう…