ohinanikki

音楽・本について、色々。

温い水

開かれた扉に
なぜか ふと振り向いた
読みかけの本から
眼が 離れていった

特別なしるしだから
特別でいようと決めた

足枷は 砂糖細工
温い水 溶かしていく
今はただ 西日の下
反射して 煌めくだけ

水に映る 夢のよう
あなたの瞳は
瞬く火を 湛え
静かに やり過ごして

揺れてる そのくせ毛に
似合う人になろうと思った

目が合うと 遠くで
水晶のぶつかる音
砦が そのたび
形を 変えていく

足枷は 砂糖細工
温い水 溶かしていく
今はただ 西日の下
反射して 煌めくだけ